2012年8月29日水曜日

とどけ鳥日報 2012年 8月 29日 (天気:晴れ )

今日の空間線量0.28 μSV/h

食品・水・土壌の測定本日の受託件数本日の測定件数
10件29件

線量計(TERRA-P)本日の貸出数本日の返却数
1件0件

本日いただいたカンパ件数合計金額
5件4,300円

■スタッフより■


今日は測定ボランティア3名で1日の測定作業を進めました。

火曜日は5名でにぎやかな日ですが、水曜日はボランティアが少ない曜日です。

ボランティア随時募集中です。見学・体験も大歓迎です。お話がてらスーパーサイヤさん隣の事務所に遊びに来てください。

 

<主な測定結果>

キウイとブルーベリーで基準を超える結果が出ました。

 

野菜・果物・米


キウイフルーツ

小高区

285.9 Bq/kg

ブルーベリー

小高区

117.7 Bq/kg

えだまめ

原町区

9.4 Bq/kg

南瓜

宮城県仙台市

7.0 Bq/kg

ぶどう

原町区

3.5 Bq/kg(測定下限値以下)

 

土壌


畑の土①

小高区

1cm25,819 Bq/kg

5cm9,500 Bq/kg

10cm53 Bq/kg

畑の土②

小高区

1cm22,622 Bq/kg

5cm11,236 Bq/kg

10cm2,822 Bq/kg

 


市の水道水本日の測定でも全て測定下限値以下(「不検出」判定)でした。


井戸水

原町区

2.4 Bq/kg5.4 Bq/kgの測定下限値以下)

 

 

 

11話 南相馬市の放射能土壌マップ

 

(前回までのあらすじ)

201261日より新たに活動をスタートした「放射能測定センター・南相馬」。そこに集まった個性的すぎるボランティアたち。人生に血迷い中の3人の若者(他称)ボランティアと南相馬代表の地元ボランティアたちが繰り広げるドタバタ人間喜劇・悲劇? 3人の県外若者ボランティアは「南相馬市 川の放射能マップ」を完成・「「南相馬市 山際・雑草調査マップ」を未完成させ、それを見て「若造なんかに負けてられるか」と奮起した地元ボランティアは…

 


<主な登場人物>

3人の人生血迷い中の県外“若者(他称)”ボランティアのMくん、Wさん、Kくん

BOSS:ドタバタ測定センターをまとめ上げることができる唯一の男。市民の方から絶大なる信頼を得ているこわもてボランティア。

Hさん:測定センターに集まるすべてのデータ管理を司るボランティア。現在の測定センターの基礎を作り上げた偉大なるスポーティー測定員。
 



5月から8月の約3カ月間で測定センターに依頼のあった土壌を地道に測定しながらデータをまとめ、

BOSSHさん2人の地元ボランティアとMくんで、南相馬市の土壌マップを完成させました。

 
このマップは


2012524日~815日までの当放射能測定センターに測定依頼された土壌の平均値(計191件)の結果を集約したものです。場所によっては1件の情報しかない地区もあり、土壌の種類も畑から田んぼ、庭の土、道路際の土など様々(ハウスの土壌は除く)な情報をまとめたマップです。このマップで一概に土壌の放射能レヴェルを判断することはできませんが、南相馬市の全体の土壌の傾向として見ることができます。

 

「南相馬市 土壌放射能マップ」








 

 


南相馬市 放射能土壌測定結果(字ごと集約)


地区

検体数

平均(Bq/kg

内容

最大値(Bq/kg

最小値(Bq/kg

鹿島区

上栃窪

3

4,843

6,500

2,834

川子

1

1,046


1,046

1,046

小池

1

997

露地

997

997

寺内

4

1,284

畑、庭

1,933

979

西町

3

905

建物周辺

1,255

308

柚木

2

1,660

畑、土

2,477

842

原町区

中心部

22

2,148


6,470

33

大木戸

6

3,526

畑など

2,427

278

牛越

1

3,478


3,478

3,478

江井

2

1,651

表土

1,694

1,607

太田

69

2,203

土壌

5,007

597

大甕

1

935

菜の花畑

935

935

片倉

1

2,533

2,533

2,533

上渋佐

1

684


684

684

上高平

1

6,383


6,383

6,383

北長野

4

2,075

畑、牧草地など

2,751

914

小沢

1

1,208


1,208

1,208

信田沢

2

2,343


2,365

2,321


2

693

畑、はいだもの

809

576


2

422

土壌

767

77

高倉

4

15,052

畑、田

45,403

4,115

高平

2

541

畑、土壌

632

449

馬場

5

82,127

畑や土

386

386,563

小高区

大井

4

679


1,460

323

上根沢

1

3,821


3,821

3,821

川房

8

82,055

土壌、太田復興

432,214

4,388

塚原

5

3,869

畑や庭

11,576

238

羽倉

3

12,308

表土、土

9,598

2,143

東町

1

4,543


4,543

4,543

金谷

3

28,587


38,500

23,247

飯崎

1

24,013


24,013

24,013

小屋木

4

7,675

土壌、太田復興

10,971

305

 


全体の平均

9,653 Bq/kg

鹿島区の平均(22件)

2,961 Bq/kg

原町区の平均(140件)

6,771 Bq/kg

小高区の平均(29件)

28,974 Bq/kg

 

南相馬市除染計画の区分


農地の放射性セシウム濃度の除染目標

1,000 Bq/kg

田畑の除染法①

5,000 Bq/kg

田畑の除染法②

5,000 Bq/kg以下

除染作業内容の検討

2,000 Bq/kg以下



まだまだ測定依頼がなくデータがない地区も多くあります。ぜひ測定センターに検体をお持ちください。

 

測定センターの地域での役割をしっかりと把握している3人のボランティア。

これからもきっと続々と地域のためになる情報を発信してくれるのかな?

 

 

朝、測定センターの事務所の前で測定センターによく来ていただく方にMくんが「おはようございます!」と挨拶すると、

「この測定センターはいつまでいてくれるの?」

「測定していて、水とか野菜はどうなの?大丈夫なの?」

「何年かすればだんだんと良くなっていくんだよね」と。

 

持ち込まれる野菜や果物、井戸水、土などの測定結果の概略を簡単に説明してから(野菜は100 Bq/kgの基準を超えるものもまずないし、見ていても平均して1020のことなど)、

「測定センターは23年は、最低でも続ける予定と僕は聞いています。」と答えると、

「じゃあ、安心だね!これからもよろしくね!」と。

 

検体採取やパソコンばかり相手していた、

Mくんは測定センターのボランティアをして良かったと思ったようです。

測定センターにいれば、地域の方の声をたくさん聞くことができます。

“放射能”にうといMくんも少しずつ、何かを感じ取り、何かを学んでいるのではないでしょうか?

 

夜のスーパーサイヤさんの一角

WさんとKくん、Mくんの作戦会議中

 

 

 

 

(つづく)

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